屋久島旅行記(1)

永田いなか浜-1

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2004年5月18日

8時頃、食堂に行ってみると朝食はアタシの分しか残っていなかった。他の12名はすでに出掛けたらしい。『雨なのに無理すんなよ・・・』

そう言えば、昨日見たトローキの滝の上流でゴールデンウィークに3人遭難したんだよな。ガイドは地元のガイドじゃなく、熊本からツアー客を引き連れてきたらしいけどね。きっと日程に無理があったのだろう。コンノさんの話ではモノスゴイ雨だったらしい。

なにしろ屋久島の山間部は年間8,000ミリから10,000ミリの降水量があるというから、本土の雨とは1時間に降る量が違うわけだ。もうね、雨の中を泳げるぐらい降るわけよ。木陰で息継ぎしないと歩けないぐらい。

だからアタシみたいに2日間の行程を思い描きながら4泊するぐらいのゆとりを持たないとダメ。まあ、屋久島のガイドなら恐さも十分知ってるから、あのような惨事にはならなかったと思うけどね。雨を十分予想して予備日を取らないと何もできないんだ。本を読む日を想定して積ん読になってる本を持っていこう。

屋久島マップ(FLASH)

「今日はどちらへ行かれるんですか?」

「一湊から永田いなか浜のあたりでシーカヤックを漕ぐ予定です」

「一湊の近くに白川(シラコ)という集落があるんだけど、そこの人達は自給自足の生活をしてるんですって。本土から移住してきた人達が山の中に住んでるのよ」

「へぇー、自給自足・・・」

「電気もガスもないらしいのよ。いったいどうやって暮らしてるのかしら?」

*屋久島の方言では川を「コ」と発音するらしい。大川の滝も「オオコノタキ」だから白川も当然「シラコ」になるわけだ。

食後・・・

「今日はウミガメの産卵を観てきますから帰りは夜の10時頃になると思います」

若者グループの男性がひとり食堂に入ってきて言った。

『それは無理ってものだろ。10時に帰って来るには9時過ぎにいなか浜を出なきゃならない。ウミガメの生態を知らないな、こやつ・・・』

ウミガメ博士のアタシは何も知らない若者を「ふっ」と鼻で笑ったのだった。ウミガメは人間の都合など考慮しない。オマエラがガッカリして立ち去ったあとに来るんだよ。

ガイドのコンノさんが来た。

「今日は雨ですね。どうします?」

「そーねー、とりあえず永田いなか浜に行ってみたいね。きのうの晩はきっとウミガメが産卵に来たと思うんだよ」

ということで、二人は永田に向かった。途中、宮之浦の民宿いわかわに寄って今晩の予約をし、かさばる荷物を預かってもらった。

「シラコって知ってる? なんか自給自足してる人達がいるらしいんだけど・・・」

「ああ、一度行ったことがあります。宮之浦でヒッチハイクしてる20代のカップルがいたんで乗せてやったんですよ。そしたら白川(シラコ)に住んでるというので、興味がわいて・・・」

「山奥まで行ってやったわけ?」

「ここですよ。このトンネルの手前を山に入っていくんです」

http://www.mapion.co.jp/c/f?grp=all&uc=1&scl=250000&el=130%2F28%2F19.030&pnf=1&size=500%2C500&nl=30%2F26%2F35.586

↑ この URL をコピーしてアドレスウィンドーにブチ込んでみて。十字のところにトンネルがあって、一湊川の上流へ道が続いている。

「で、どんなところよ?」

「トンネルの手前からちょっと行ったところまでは電気も電話も引いてあるんですよ。でもその奥は・・・」

「行ってみたの?」

「そのカップルがお茶でもどうぞと言うので車を停めて歩き始めたんですよ。そしたら20分もかかってようやく家に着いたんです」

「ええーっ!」 (`ё´)

「いや、もっとスゴイ所に住んでる人もいるみたいで、知り合いの山岳ガイドさんは沢を歩いて渡らないと家に帰れないと言ってました」

「山岳ガイドはわかるけど、他の人達はどうやって金を稼いでるの?」

「なんか楽器を作ってるみたいですよ。南米の楽器かな?」

「ケーナとか?」

「そうそう、ケーナとかオカリナとか。そういうのを作ってるみたいです」

そんな話をしていたら永田いなか浜に着いた

「おお! 来てるねー!」

産卵の跡

これはウミガメが産卵した跡

ウミガメの足跡

キャタピラーの跡みたいな足跡が海へと続く