レトロ専科

トローリングスピード

マスが釣れるトローリング・スピードを歩く早さで表現すると、「トボトボ歩き〜小走り」まで、かなりの幅があります。

α=お天気係数 β=ライン抵抗 γ=ルアー係数

α・(表水温÷適水温)×β・水中ライン総重量×γ・魚のヤル気=トロール・スピード

トローリング・スピードはとても難しいのですが、無理やり計算式を作るとすれば、上記のような勝利の方程式になるでしょう。(実際に計算しようなんて思わないでください)

でも、この計算式は、まったくの冗談でもないんですよ。例えばルアー係数ですが、細身のスプーンが50〜250cm/秒までの幅広いスピードに適しているとしましょう。対照的にフラット・フィッシュのような抵抗の大きいプラグはスロー・リトリーブには適しているものの、ファースト・リトリーブではグルグル回ってラインがヨレてしまいます。フラット・フィッシュの適正スピードは20〜50cm/秒ぐらいではないでしょうか?

このように、適正なトローリング・スピードは、まず使用するルアーに左右されるのです。また、魚のヤル気もトローリング・スピードと大いに関係があります。スローでなければ釣れない時もあるし、かなりスピードを出しているときにヒットすることもあります。

Tomy は季節によって12ポンドと18ポンドのレッドコアラインを使い分けていますが、スピードとラインの潜航深度の関係はなかなか正確に把握できません。12ポンドテスト・ラインは100ヤードで約130g、18ポンドテスト・ラインは同じ100ヤードで250gなので、単純に考えると2倍沈みそうなのですが、太さが違うので水圧によって2倍までの差は生じません。

18ポンドテスト・ラインの直径は約0.8ミリ、12ポンドでは約0.5ミリなので、表面積はそれぞれの2乗に比例するはずです。ということは…

18ポンドテスト・ラインの表面積:12ポンドテスト・ラインの表面積=64:25となり、ラインが受ける水圧はこの表面積に比例するはずです。

すると、潜航深度の比は…

18ポンドテスト・ライン:12ポンドテスト・ライン
= 64/250:25/130≒ 0.256:0.192 = 4:3 となるはず。

つまり、同じスピードで18ポンドテスト・ラインと12ポンドテスト・ラインを並べて曳いた時、18ポンドテスト・ラインが4メートル沈んだとすれば、12ポンドテスト・ラインは3メートル沈んでいないと計算が合いません。

しかし、本当にそうなのでしょうか? どうも今までの経験からすると怪しい気がします。極くゆっくり船を進めているときは、ラインの違いによる潜行深度の違いがほとんどないのです。

とにかく、トロール・スピードはこの釣りをする上で一番難しい要素でしょう。何度もやって適正なスピードを体で覚え、魚がいるのに釣れないときは変化をつけてください。